予防歯科・メンテナンス

8020（ハチマルニイマル）運動

2023年9月27日

皆さんは「8020（ハチマルニイマル）運動」をご存じですか？

「8020運動」とは、1989年より、日本歯科医師会と当時の厚生省が「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」をスローガンに掲げ、推進している運動のことです。活動の詳細は、日本歯科医師会のページでも確認できます。

先日、敬老の日に総務省が発表したデータによると、日本人の10人に1人が80歳以上となりました。日本人の寿命は年々伸びていますから、いつまでも健康的な生活を送りたいものですよね。

健康的な生活を送るには、毎日のきちんとした食事が欠かせません。そのためには、自分の歯で食事を摂ることが重要になってきます。

健康な歯が20本以上

厚生労働省のデータを見てみましょう。高齢になっても、健康な歯が20本以上あると、自分の歯で十分に噛むことができるのがお分かりになると思います。これが8020運動の「20」の由来となっています。

8020運動が始まった頃、80歳時点で健康な歯を20本以上維持している後期高齢者は、1割にも満たない状況でした。しかし30年以上の時を経て、ついに2016年にその割合は半数を超え、今後はより増加すると見込まれており、日本歯科医師会と厚労省の努力が実を結んできています。

ただ、8020運動の成果が出てきているとはいえ、何のケアも予防もせずに、80歳になっても自分の歯を20本以上維持することはできません。いつまでも健康な歯を保つためには、どうすれば良いのでしょうか？

8020運動を達成するには？

歯を失う原因で最も多いのは歯周病と虫歯です。歯周病と虫歯の原因や治療法については、ポラリス歯科・矯正歯科の歯周病治療・クリーニングページ、虫歯治療ページでも解説しています。また、歯周病や虫歯についてのコラムでも取り上げておりますので、併せてご参照ください。

歯周病と虫歯は歯の二大疾患であり、日本人の7割は歯周病にかかっていると言われます。8020運動の達成のためには、歯周病と虫歯を予防することが何よりのポイントとなります。以下で具体的な対策を挙げていきましょう。

正しい歯磨き

歯を健康なままで失わないようにするには、正しい歯磨きをする習慣をつけることが基本です。現在は、歯ブラシ、歯磨き粉、デンタルフロスなど、効果的に磨くための道具はたくさんありますので、それらを使って歯垢や磨き残しを取り除きましょう。

定期的な歯科受診

ご自身で行う日頃の口腔ケアに加えて、定期的に歯科医院を訪れ、歯の健康状態をチェックし、虫歯や歯周病を予防しましょう。歯周病や虫歯を早期に発見して治療することが、将来の歯のトラブルを防ぎます。

また、歯科医院では、上述の歯ブラシや歯磨き粉、歯間ブラシの選択、口腔ケア習慣などについて、しっかりと話し合うのも大切です。専門家のアドバイスは歯の健康を保つのに欠かせません。

ポラリス歯科・矯正歯科では、カウンセリングを重視し、患者さん一人一人に合った、歯を健康に保つための方法もお伝えしますので、お気軽にご相談いただければと思います。

健康的で、バランスの取れた食事習慣

食事は歯の健康に大きな影響を及ぼします。砂糖や酸の多い食品を控えるようにし、バランスの取れた食事を心掛けましょう。特にカルシウムやビタミンDを摂取すると、歯を強くすることができます。カルシウムは鮭やサンマ、イワシといった魚類に、ビタミンDは乾燥させたキクラゲやシイタケなどのキノコ類に多く含まれています。

また、ビタミンが豊富な野菜や果物を多く摂るのは良いことですが、果物には果糖（糖分）が含まれるため、食べた後は歯磨きを忘れないようにしてください。食生活と歯の関係については、歯やお口の健康を守るための食生活のコラムでも詳しく解説していますので、併せてご参照いただければと思います。