その顎の痛み…もしかしたら虫歯が原因かも?

その顎の痛み…もしかしたら虫歯が原因かも?
 

皆さんはこれまでに顎が痛くなったことがありますか?顎は複雑な構造をしており、咀嚼や会話といった動きを可能にしています。

 

そのため、顎に痛みが生じると、食事や会話も楽しめなくなってしまいますし、日常生活に支障をきたすことがあります。顎の痛みの原因は様々ですが、虫歯が関係している可能性もあります。

 

そこで今回は、顎が痛む原因を解説するとともに、虫歯がどのようにして顎の痛みを引き起こすのかについて説明します。

顎に痛みが生じる2つの原因

上述のとおり、顎の痛みの原因は様々なのですが、大きく分けると2つのパターンがあります。

顎関節症(がくかんせつしょう)

顎の痛みの原因:顎関節症
 

顎の痛みの原因としてまず挙げられるのが顎関節症です。顎関節症は、口を開ける際に痛みを感じたり、口を大きく開けると「パキッ」と音が鳴ったりする症状のことを指します。

 

下顎の骨と頭の骨の間にある関節円板に炎症が起きたり、お口周りの筋肉が緊張して顎の関節に負担がかかることで起こります。特に女性に多く見られる症状で、ストレスや歯ぎしりが原因となることもあります。

大きな虫歯

顎の痛みの原因:大きな虫歯
 

実は今回のテーマである大きな虫歯も、顎の痛みを引き起こすことがあります。

 

小さな虫歯の場合、歯が痛んだり、冷たいものがしみたりする程度です。しかし、虫歯が神経に達したり、歯の根元まで影響が及んだりすると、顎にまで痛みが広がることがあります。

大きな虫歯への対応

虫歯が原因で顎に痛みが出ている場合、最初は軽い違和感や鈍痛を感じる程度ですが、少しずつ症状が強くなっていく傾向にあります。また、虫歯がある側だけでなく、反対側の顎にまで痛みが広がることも珍しくありません。

 

顎の痛みの原因としては、これら以外にも神経が関係していたり、お口の中に原因はなく、痛みを感じることもあります。顎が痛む原因は多岐にわたるので、歯科医院を受診して、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。

虫歯で顎が痛くなるのはなぜ?

今回のテーマである、虫歯によって顎が痛くなるケースですが、一見すると、歯と顎はあまり関係がないと思う方もいらっしゃるかもしれません。では歯の病気が原因で、顎まで痛むのはどうしてなのでしょうか?理由を挙げていきましょう。

神経にまで虫歯が達すると痛みを感じるから

虫歯で顎が痛くなる理由:神経にまで虫歯が達すると痛みを感じるから

顎の骨や顔の皮膚の感覚はおおもとが1本の神経によって伝えられます。そして、この神経は、歯の内部にある歯髄(しずい)と呼ばれる神経や血管が集まった組織ともつながっています。

 

そのため、虫歯が進行して歯髄にまで達すると、その刺激が神経を伝って顎にまで届き、痛みとして感じられるのです。

骨の炎症が生じているから

虫歯で顎が痛くなる理由:骨の炎症が生じているから
 

私たちの歯は、歯茎より上の部分は目に見えますが、根っこの部分(歯根:しこん)は顎の骨の中にしっかりと埋まっています。

 

そして、虫歯が大きく進行すると、虫歯の原因となる細菌が歯の根っこの周囲の骨や、粘膜にまで炎症を広げてしまうことがあります。その結果、痛みや腫れなどの症状を引き起こしてしまうのです。

歯の根っこに病気があるから

虫歯で顎が痛くなる理由:歯の根っこに病気があるから(根尖性歯周炎)
 

虫歯が進行すると歯の根っこの先端(根尖:こんせん)にまで感染が広がり、膿の袋ができて炎症を起こすことがあります。これを根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)といいます。

 

この膿の袋は、硬い骨に囲まれた場所にできるため、ものを噛んだりした時に圧迫されると、強い痛みが生じます。

ひどい顎の痛み…どうしたらいい?

大きな虫歯が原因となっている場合、顎には強い痛みが生じます。そのような時はどうしたらいいのでしょうか?

まずは歯科医院を受診

ひどい顎の痛みへの対処:まずは歯科医院を受診
 

まずは原因の究明が必要です。虫歯が原因の場合であっても、炎症がどこまで広がっているのかを突き止めなければなりません。

 

根尖に炎症がとどまっているのか、顎の骨の広い範囲にまで広がっているのかによって、治療方法も変わります。しっかりと診断をするためにも、まずは歯科医院を受診しましょう。

最優先は虫歯治療

ひどい顎の痛みへの対処:最優先は虫歯治療
 

顎の痛みの原因が大きな虫歯である場合、虫歯治療を優先しなければなりません。放置してしまうと炎症や細菌感染が広がり、痛みが増すだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

 

神経まで進行した大きな虫歯の場合は、根管治療を行い、感染源を取り除きます。しかし、骨にまで炎症が達している場合は、根管治療だけでは完治しないケースもあります。このような場合は、十分な設備が備わった医療機関や大学病院で専門的な治療が必要になります。

薬を服用し、顎に負担をかけない

ひどい顎の痛みへの対処:薬を服用し、顎に負担をかけない
 

治療がひと段落したら、歯科医師の指示に従い、処方された薬をきちんと服用しましょう。そして、顎に負担をかけないよう硬い食べ物は避けてください。

 

歯科医院でしっかりと診断し、適切な処置を行うことで、顎の痛みを緩和したり、治すことができる可能性が高くなります。

顎の痛みは放置せずポラリス歯科・矯正歯科にご相談を

顎の痛みは放置せずポラリス歯科・矯正歯科にご相談を
 

顎が痛い時は顎関節症を疑うかもしれませんが、お伝えしたように、虫歯が原因であるケースも少なくありません。

 

顎の痛みの原因は様々で、適切な治療法も異なります。自己判断で放置せず、早めに歯科医師に相談しましょう。そのためにも、日頃から何でも相談できるかかりつけの歯科医院を見つけておくことが大切です。

 

ポラリス歯科・矯正歯科では、医療法人社団 千仁会に所属する専門知識を持つ歯科医師が、患者さん一人一人の症状を丁寧に検査し、総合的な治療プランをご提案いたします。「もしかして、私の顎の痛みは虫歯が原因…?」と思ったら、ぜひ一度ポラリス歯科・矯正歯科にご相談ください。